お盆の時期にご先祖様をお迎えするために飾る「盆提灯」。
毎年仏壇に飾るのが当たり前になっていますが、盆提灯を飾る意味や、地域によって様々な種類があるのをご存知でない方も多いのではないでしょうか?
本記事では、これから盆提灯を飾る方に向けて、飾る時期や保管・処分方法、白提灯の捨て方を詳しくご紹介します。
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盆提灯とは?
盆提灯とは、お盆の時期に仏壇周りや玄関に飾る提灯のことで、お盆の時期に、故人やご先祖が迷わずに帰ってこられるように目印として飾るものです。
お盆が始まる際の故人の道しるべとなる「迎え火」と、お盆が終わる際の魂を送り出す「送り火」として、盆提灯は大切な役割を担っています。
また、盆提灯は故人の冥福を祈り、感謝の気持ちを込めたお盆の供養を表すものでもあります。
飾り方は、盆棚(精霊棚)や仏壇の左右に設置することが基本となります。
天井から吊り下げる提灯と置き型の行灯の上下セットで飾ることも一般的です。
特に行灯はご先祖が家の仏壇に帰られる際の「道しるべ」となるので、一対で用意することが一般的となっています。
盆提灯はいつから飾る?
盆提灯は、お盆初日(迎え盆)の8月13日から、最終日の16日までの4日間(翌日に片付ける場合:17日までの5日間)飾るのが一般的です。
盆提灯以外にもお盆のお飾りはたくさんあるので、お盆初日より前に飾りはじめても問題はありません。7月・8月頃から少しずつ準備を進めていきましょう。
盆提灯の種類は大きく分けて2つ
盆提灯には、大きく分けて「吊り型」と「置き型」の2種類があります。宗派によって決まりや指定はありません。
置き型の提灯は行灯(あんどん)と呼ばれ、大内行灯、回転行灯などがあります。
上から吊るす提灯には御所提灯、住吉提灯、御殿丸などがあります。
盆提灯の主な種類
種類 | タイプ | 特徴 |
大内行灯 | 置き型 | 3本足の置き型の提灯で、現在最も広く使われている盆提灯です。 大内が皇居内裏を指すことから、大事な場所に置く行灯という意味で名付けられたといわれています。 |
回転行灯 | 置き型 | 点灯すると火袋(盆提灯の明かりが灯る部分)に付属する筒が回転し、美しく絵柄が変化する行灯です。 |
御所提灯 | 吊り型 | 壺型の吊り提灯です。 岐阜県特産の美濃和紙を使用して作られたことから、岐阜提灯と呼ぶこともあります。 |
住吉提灯 | 吊り型 | 長細い円筒形の提灯で、九州、博多の住吉町で発祥した提灯です。 お仏壇の両側に吊して飾られます。 |
御殿丸 | 吊り型 | 丸形の提灯で、祭壇やお仏壇の両側に吊り下げて飾られます。 手坂と呼ばれる上の部分と、提灯の下輪に房がついています。 |
初盆に飾る「白提灯(白紋天)」
故人が亡くなって四十九日が過ぎた忌明け後に初めて迎えるお盆を「新盆(にいぼん)」といいます。
新盆では、初めて帰ってくる故人の霊が迷わないよう、「白提灯」を玄関や部屋の窓際、仏壇の前などに吊るします。
白提灯には、亡くなってまもない故人の霊を清浄無垢の白で迎えるという意味から、白木と白い和紙で作られており、別名「白紋天(しろもんてん)」とも呼ばれます。
白紋天にはすかし模様が施されているものもあります。
白提灯はローソクの火を灯せるようになっていますが、現在では防災の観点から、火を灯さないで飾るだけで迎え火とする場合も多くなっています。
白提灯は、お盆が終わったら処分を
白提灯は、新盆の時に初めて帰ってくる故人の霊が迷わないための目印ですので、最初の一回しか使えません。お盆が終わったら処分するのが一般的です。
自宅の近くにお墓があるご家庭では、13日の迎え盆でお墓の前で提灯を灯して自宅まで運び、玄関先にその提灯を吊り下げて、故人やご先祖の霊を自宅に迎え入れます。16日の夜の送り盆にも、同じようにお墓で御霊をお送りします。
白提灯の処分方法
かつてはお盆の最終日に、自宅やお墓の近くで送り火とともに白提灯を燃やして処分する。もしくは盆明けに自宅の庭でお焚き上げするといった風習がありました。
しかし、近代化が進むにつれ、住宅事情や近隣への配慮から、自宅やお墓付近で燃やすことができない地域が増えていき、現在では家庭ゴミとして処分するのが一般的となっています。
通常のお盆(2回目以降)に飾る「盆提灯」
通常のお盆(2回目以降)では、絵柄の入っている盆提灯を飾ります。
盆提灯は、菊・萩・桔梗など秋の植物をあしらった柄の綺麗な色のものが一般的です。地域によっては家紋を入れる場合もあります。
新盆を迎えたお宅へ、親戚や故人と親しかった人々が、故人を偲ぶ気持ちを込めて盆提灯を贈るという習わしが古くからあります。
贈られた盆提灯は、多ければ多いほど故人が周囲の方々から慕われていたことを示すものとして、たくさんの盆提灯を飾る風習の残る地域もあります。
家紋入り提灯と絵柄入り提灯の両方を飾る場合は、一番奥に家紋提灯、手前側に絵柄入り提灯が来るようにし、扇形に広がるように飾られます。
白提灯とは違い何度でも使えるので、贈ってもらった提灯も大切に保管し、毎年お盆の時期に飾って故人をお迎えしましょう。
盆提灯の保管方法
盆提灯を片付ける際は、火袋を毛ばたきなどで優しく払い、組み立てた順番を逆にして部品を外します。そして各部品を乾いた柔らかい布できれいに拭いてください。
箱に収納する際には、そのまま入れるのではなく、部品ごとにビニール袋に入れるのがおすすめです。
袋に小さな穴が空いているものを使用すると通気性が良くなりカビの発生や劣化を抑えることができます。
提灯は紙や木など自然のもので作られているものが多く、火袋は和紙や絹を糊を使って貼り合わせて作られているため、防虫剤を入れ、極力湿気の少ない場所で保管してください。
盆提灯の処分方法
白紋天以外の盆提灯は基本的に何度でも飾ることができますが、古い提灯や、破損・汚損が激しいものは処分しましょう。
盆提灯は家庭ゴミとして自治体のゴミ回収に出すことができます。
ゴミとして捨てる際は、必ず自治体のルールに従って処分してください。
昔の盆提灯は木と和紙でできたものが主流でしたが、現代では電球・LED付きのプラスチック製のものが一般的となっています。
金属・不燃物が含まれている盆提灯は、多くの自治体では、不燃ゴミまたは粗大ゴミに分類されます。
盆提灯を処分する際に「魂抜き」や「供養」は必要?
魂抜きとは、仏壇やお位牌に宿ったご先祖の魂を抜くために僧侶を呼んで行う閉眼供養です。
魂抜きは、ご先祖の魂を宿す「魂入れ(開眼供養)」という儀式を行った仏壇やお位牌を処理するときに、お焚き上げの前に行うことが必要な供養となります。
盆提灯には魂は入っていないので、魂抜きを依頼する必要はありません。
盆提灯はご先祖の霊の道標になる、また故人への想いが込められた大切なお供え物です。
そのためかつては、自宅の庭や菩提寺でお焚き上げをして処分する風習がありました。
現代では、そうした風習が残っている地域はごく僅かとなっており、環境負荷の観点からお焚き上げ供養を行なっている寺社も減少傾向にあるため、家庭ゴミとして処分するのが一般的です。
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