妊娠から出産までの約10ヶ月間、母親と赤ちゃんを繋いでいる「へその緒」。
へその緒は、母親の胎盤とお腹の中にいる赤ちゃんのお臍を繋いでいる管状の器官のことで、医療用語で臍帯(さいたい)と言います。
出産後は持ち帰り、各家庭で保管される場合がほとんどですが、母親やお子さんが亡くなった際、または実家じまいや遺品整理の際にへその緒を発見した、という場合に、どう処分して良いものかお困りの方も少なくありません。
本記事では、へその緒の処分にお困りの方に向けて、正しい処分方法と保管期間、へその緒にまつわる言い伝えなどを詳しくご紹介します。
へその緒を処分したい。
でも、ゴミとして捨てるのは抵抗がある…
そんな方におすすめなのが、「神社のお焚き上げ」サービスです。
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✅ 個数制限なし、規定サイズ内なら何個でも受付可能
✅ クレジットカード、オンライン決済可
へその緒の処分にお困りの方は、ぜひ活用してみてください。
へその緒を取っておく意味・由来は?
現在のように、生まれた子どものへその緒を取っておく風習が一般に広まったのは江戸時代以降と言われており、母親と子どもを繋いでいた証としてへその緒を保管していました。
江戸時代には、武家階級の家庭で子どもが生まれた際、へその緒・乳歯・産毛・元服時の前髪の4つを保管しておく風習があったという記録が残っています。
その後昭和10~20年代ごろまで、へその緒にまつわる様々な言い伝えが生まれ、今日までへその緒を保管する風習が残っています。
へその緒の保管期間、捨てるタイミングは?
へその緒の保管期間、処分のタイミングに明確な決まりはなく、どのタイミングで処分しても問題はありませんが、母親もしくは子ども本人が亡くなった際に、棺に入れて火葬するのが一般的となっています。
保管する場合は、へその緒を十分に乾燥させた上で、桐箱などのケースに入れて湿気の少ない場所で保管しましょう。
へその緒をゴミとして捨てても大丈夫?
へその緒は一般の家庭ゴミとして自治体のゴミ回収に出すことができます。ゴミとして処分する際は、必ず自治体のルールに従って分別してください。
へその緒は、桐箱も含めて「燃えるゴミ」として分別することができます。
母親と子供を繋いでいたへその緒を、ゴミとして捨てるのは抵抗がある、という方も多くいらっしゃるかと思います。
その場合は、母親または本人が亡くなった際に棺に入れて火葬するか、神社やお寺でお焚き上げしてもらう方法がおすすめです。
へその緒の処分方法
母親(または本人)が亡くなった際、棺に入れる
へその緒は、母親が亡くなった際に棺に入れて火葬することで、冥土で閻魔様の審判を受ける際に、子どもを産んだ証拠となり、天国へ行けるという言い伝えがあります。
また、子どもが亡くなった後も死後の世界で母親と再会できるように、来世まで親子の縁を繋ぐ役割があると考えられてきました。
母親が亡くなった際には、産んでくれた感謝の気持ちを込めて、棺と一緒にへその緒を火葬してもらうと良いでしょう。
母親の棺に入れそびれてしまった場合も、子ども本人が亡くなった際に、棺に入れて一緒に火葬することができます。
へその緒は誰のもの?
へその緒は母親の体の一部でもあり、生後1~2週間は赤ちゃんの体にくっついていますが、一体どちらのものになるのでしょうか?
へその緒の機能として、胎児が成長するための栄養や酸素を送り込み、老廃物などを母親に送る役割を持っていることから、胎児のものだと考えることができます。
へその緒の保管・処分に関してご不安がある場合は、ぜひ親子で話し合う機会を作ってみてください。
神社やお寺でお焚き上げしてもらう
へその緒は、普段目につきにくい場所に保管しているご家庭も多く、葬儀が終わった後や遺品整理、実家じまいの最中に見つかった。というケースも少なくありません。
親族のへその緒をゴミとして処分するのに抵抗がある方には、神社やお寺にお焚き上げを依頼しましょう。
全国にはお守り・御札だけでなく、遺品や思い入れのあるもののお焚き上げを通年で受け付けている神社・お寺があり、へその緒も受け付けてもらえる場合があります。
中には郵送でのお焚き上げを受け付けている寺社もあり、遠方からの依頼も可能です。
供養代は寺社により異なりますが、1点あたり5,000〜1万円が相場となっています。「御志納」となっている場合は、のし袋(または白い袋)に1万円を包んでお渡しするのが通例です。
菩提寺がある方、近くにお焚き上げを行っている神社・お寺がある方は、ぜひ相談してみてください。
へその緒を送るだけ!「神社のお焚き上げ」がおすすめ
- 近くにお焚き上げを依頼できる神社・お寺がない
- 神社・お寺に直接持ち込むのが難しい
- 今すぐへその緒をお焚き上げしたい
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最短1.5ヶ月でお焚き上げしてもらうことができます。
お焚き上げの申し込み手順は以下の通り、
- 専用サイトから「お焚き上げキット」を購入する
- キットが自宅に届く
- へその緒を専用封筒または箱に入れて神社に送る
- 神社でご祈祷・お焚き上げが行われる
- お焚き上げ完了後、メールで「お焚き上げ証明書」と「ご祈祷動画」が届く
キットの購入にはクレジットカード、Amazon Payなどオンライン決済が利用でき、送料も全て神社が負担してくれるので、自宅にいながら簡単にお焚き上げを依頼することができます。
「お焚き上げキット」は物の種類・サイズに応じて様々なタイプが用意されており、一般的な桐箱入りのへその緒であれば、「レタータイプ 普通」のキットで2,980円税込〜依頼可能です。
個数制限はなく、規定サイズ内であれば何点でも引き受けてもらえるので、お守り・御札、遺影やその他遺品など、お焚き上げしたいものがあれば一緒に送りましょう。
へその緒の処分にお困りの方は、ぜひ「神社のお焚き上げ」サービスの利用を検討してみてください。
へその緒にまつわる歴史・言い伝え
へその緒と「胞衣信仰」
へその緒はかつて、家で保管する以外にも庭に埋める「胞衣納め」という風習があり、その歴史は奈良時代にまで遡ります。
胞衣納めとは、胞衣(えな)(産後に排出される、胎盤や羊膜、臍帯などの総称)を庭などに埋葬する風習で、「お米や塩と一緒にへその緒を埋めると一生食べ物に困らない」「南天の木の下に埋めると良い」といった言い伝えがありました。
江戸時代には「胞衣信仰」として庶民にも広まり、「多くの人が埋葬された場所の土を踏むと子どもが丈夫になる」と言い伝えから、敷地内の人の出入りが多い場所に埋葬されている事例が見つかっています。
明治時代にこの風習は法律で禁止され、現在も胎盤や羊膜、臍帯を土に埋めることは法律で禁止されています。
胞衣納めの風習には人々の死に対する恐れ・信仰心が現れており、へその緒にまつわる言い伝えもこうした風習をベースに発展していったものと考えられます。
お守りになる
母親と子どもを繋ぐへその緒には、子どもを病気や災厄から守る「お守り」としての効果があると信じられてきました。
現在のように気軽に会ったり連絡を取ることができなかった時代には、身代わりとしての役割を持ち、長旅や航海、戦地に赴く際など、危険な場所へ行かなければいけないとき、またはお嫁に行く娘にお守りとして手渡す風習がありました。
夜泣きに効果がある
赤ちゃんの夜泣きがひどい時には「へその緒を赤ちゃんに舐めさせると夜泣きがやむ」「へその緒をトイレに吊るすと夜泣きがやむ」といった言い伝えがあります。
科学的根拠は一切ありませんが、へその緒が育児にも役立つと信じられていたことが分かる伝承の一つです。
へその緒を煎じて飲ませると治癒する
現代のように医学が発達していなかった時代には、まじないや信仰、神頼みによって治癒できると信じられていました。
へその緒にも万能薬としての力があると信じられており、一生に一度、命にかかわるような病気になった際に「へその緒を煎じて飲ませると治癒する」といった民間信仰がありました。
へその緒が親子の縁を結んでくれる
江戸時代には、へその緒を入れて生年月日を記入した桐箱は、戸籍としての役割も担っていました。
その名残からか、子どもが戦地や危険な場所に向かう際、「へその緒を持たせると無事に帰ってくる」という迷信も生まれました。
また、娘がお嫁へ行く際に、他家へ嫁ぎ家族の縁が切れた後も、子どもを守るという意味合いで、母親がへその緒を手渡す風習がありました。
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