実家の片付けや遺品整理の際に出てきた古いこけし。
子どもを模っているだけに、ゴミとして処分するのに抵抗がある方も多いのではないでしょうか。
土産品として東北の温泉地から全国に広まり、愛されてきたこけしは、現在では海外にもコレクターがいるほど、根強い人気を誇る日本の伝統工芸品です。
こけしはゴミとして捨てることもできますが、希少価値の高い年代物のこけし、作家もののこけしは、高値で売れる可能性があります。
本記事では、こけしの処分でお困りの方に向けて、主な処分方法と売却のポイント、供養できる場所をご紹介します。
古いこけしを処分したい
でも、ゴミとして捨てるのは抵抗がある…
そんな方におすすめなのが、「神社のお焚き上げ」サービスです。
神社のお焚き上げなら、こけしを封筒や箱に入れて神社に送るだけ。
日本三大稲荷の一つに数えられる祐徳稲荷神社で、最短1.5ヶ月で供養・お焚き上げしてもらうことができます。
✅ 雛人形・お守り・神棚など、こけし以外の物もまとめて受付可能
✅ 個数制限なし、規定サイズ内なら何個でも受付可能
✅ クレジットカード、オンライン決済可
こけしの処分でお困りの方は、ぜひ活用してみてください。
こけしはゴミとして捨てても大丈夫?
こけしは一般の家庭ゴミとして、自治体のゴミ収集に出すことができます。
木製のこけしは燃えるゴミに分類されますが、大きさによっては粗大ゴミに分類される場合もあるため、必ず自治体のルールに従って処分してください。
年代物・希少価値の高いこけしは売れる可能性も
年代物で希少価値の高いこけしは、骨董品・美術品として高値で売れる可能性があるため、売却をおすすめします。
いま最も希少価値が高いのは、戦前の第1次こけしブーム中(大正から昭和初期)に制作されたこけしです。
この頃のこけしは全て手作業で作られており、現存するものが少ないことから高値で買い取ってもらえる可能性があります。
「作家もの」のこけしが無いかチェックしよう
こけし職人の中にも特に人気の高い作家がおり、「作家もの」と言われるこけしが存在します。
作家もののこけしはコレクターからの需要も高いため、高額で売れる可能性があります。
有名なこけし作家
- 岡崎栄作(1886~1950)蔵王高湯系
- 大沼岩蔵(1876〜1950)鳴子系
- 盛秀太郎(1895~1986)津軽系
- 渡辺キン(1881~1941)土湯系
- 佐久間俊雄(1948~2002)土湯系
- 佐藤文吉(1922~2008)肘折系
- 阿部平四郎(1929~2013)木地山系
- 櫻井昭寛(1951~)鳴子系
- 櫻井尚道(1988~)鳴子系
- 鎌田孝志(1953~)弥次郎系
- 佐藤康広(1976~)遠刈田系
ご自宅に大量のこけしが眠っている場合には、作家もののこけしが紛れていないか査定を依頼するのも良いでしょう。
こけしの売却方法
年代物、作家もののこけしを売却したい場合は、骨董店や買取業者に査定を依頼しましょう。
希少価値がないこけしでも、アンティーク雑貨としての需要があるため、フリマアプリやオークションサイトで買い手が見つかる可能性があります。
買い手のつかないこけしは、リサイクルショップや遺品整理・不用品回収業者に引き取りを依頼する方法もあります。
「日本こけし館」に寄付する
買い手・譲渡先が見つからないこけしは、寄付するという選択肢もあります。
宮城県の鳴子温泉にある「日本こけし館」では、制作年や希少価値を問わず、不要になったこけしの寄付を募集しており、無料でこけしの引き取りを行っています。(送料は自己負担)
日本こけし館
公式HP:http://www.kokesikan.com/tyuuko.html
思い入れのあるこけしは神社・お寺で「供養」しよう
お土産物としてのイメージが強いこけしですが、こけしには「子宝成就」「子どもの健やかな成長」「心身回復」「五穀豊穣」といった願いが込められており、縁起物としての側面もあります。
人の形を模しているため、ゴミとして処分するのに抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。
そんな時には、神社・お寺で供養お焚き上げしていただく「人形供養」がおすすめです。
人形供養とは、雛人形など思い入れのある人形を供養し、火で燃やしお焚き上げする儀式です。
神社・お寺で丁寧に供養していただくことで、罪悪感なく手放すことができます。
人形供養を行っている寺社は全国にあり、年に一度「人形供養祭」といった形で行っているところと、通年で受け付けているところがあります。
供養代は寺社により異なりますが、1体につき3,000〜1万円が相場となっています。
「ご志納」となっている場合は、白い封筒(のし袋)に1万円を包んでお渡しするのが通例です。
こけしを供養できる場所・方法
人形供養祭・感謝祭に持ち込む
全国には、年に一度「人形供養祭」や「人形感謝祭」を開催している神社・お寺が数多くあり、雛人形や日本人形、ぬいぐるみ等の供養お焚き上げを依頼することができます。
こけしが対象品となっている寺社もあるので、近くに供養できるところが無いか探してみましょう。
多くの寺社では当日持ち込みで1体1,000円程度〜受け付けており、郵送で依頼できるところもあります。
多くの寺社では不燃物は受付不可となっているため、ガラスケース付きのこけしは受け付けてもらえない可能性があります。事前に確認してから持ち込むようにしましょう。
鳴子温泉神社「こけし供養祭」
こけしの産地として有名な鳴子温泉では、毎年9月の第1週目金〜日曜日にかけて「全国こけし祭り」が開催されており、前夜祭として温泉神社の境内にて「こけし供養祭」が執り行われます。
供養祭には全国から不要になったこけしが寄せられ、供養ののちお焚き上げされます。
当日持ち込みの他、郵送も受け付けているので、遠方からも供養を依頼することができます。
翌日には各産地の伝統こけし工人による「こけし奉納」が行われ、こけしの絵付け販売や実演、こけしコンクール、パレードなど様々なイベントが開催されるので、こけし好きの方はぜひ一度訪れてみてください。
全国こけし祭り
公式HP:https://kokeshimatsuri.com/
日本人形協会「供養代行サービス」
一般社団法人「日本人形協会」は、日本人形に関する製造業者・小売業者により組織された団体で、日本人形協会は日本郵政と提携し、ゆうパックを利用した人形感謝祭の代行サービスを行っています。
供養代行サービスは一年中受け付けており、毎年10月に開催される東京大神宮(東京都)の人形感謝祭に運ばれ、供養してもらえます。
3辺サイズ(縦/横/高さ)の合計170cm以内、重量30kg以内、1箱もしくは1袋あたり5,000円+ゆうパック料金にて供養を受け付けています。
人形に付属しているガラスケースなどは供養の対象とはならないため、ガラスケース付きのこけしの処分を考えている場合は、ガラスケースは別で処分が必要です。
こけしを送るだけ!「神社のお焚き上げ」サービスがおすすめ
- 近くに供養を依頼できる神社・お寺がない
- 人形供養祭持ち込むのが難しい
- 今すぐこけしを供養したい
という方には、佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社が行っている郵送お焚き上げサービス「神社のお焚き上げ」がおすすめです。
「日本三大稲荷」の一つに数えられる祐徳稲荷神社では、通年で郵送でのお焚き上げを受け付けており、公式サイトから「お焚き上げキット」を購入し、こけしを神社に送るだけ。
最短1.5ヶ月で供養お焚き上げしてもらえます。
供養の申し込み手順は以下の通り。
- 公式サイトから「お焚き上げキット」を購入する
- キットが自宅に届く
- こけしを専用封筒(または箱)に入れて神社に送る
- 神社で供養・お焚き上げが行われる
- お焚き上げ完了後、メールで「ご祈祷動画」と「お焚き上げ証明書」が届く
キットの注文にはクレジットカード、Amazon Payなどオンライン決済が利用可能なほか、送料は全て神社が負担してくれるので、お金・時間をかけずに、自宅にいながら簡単にこけし供養を依頼することができます。
「お焚き上げキット」は物の種類やサイズに応じて様々なタイプがあり、直径8cm以下のこけし1体であれば「ロングタイプ」のキットで税込3,980円〜依頼可能です。
こけしが複数ある方には、「ボックスタイプ」のキット(税込7,480円〜)がおすすめです。
いずれのキットも個数制限はなく、規定サイズ内であれば何点でも受け付けてもらえるほか、こけし以外の物も送れるので、お守り・御札、神棚など、お焚き上げしたいものがあれば一緒に送りましょう。
大量のこけしを供養したい方には、「人形供養キット」(税込14,900円〜)がおすすめです。
こちらのキットは「人形類専用」となっており、雛人形やぬいぐるみなど、顔のついた人形を供養できるお得なキットです。
多くの神社・お寺では、不燃物を受け付けていない場合がほとんどですが、「神社のお焚き上げ」サービスでは、不燃物も受け付けているのでガラスケース付きのこけしや、不燃性のものをまとめて送れるのも嬉しいポイントです。
こけしの処分にお困りの方は、ぜひ「神社のお焚き上げ」サービスの利用を検討してみてください。
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