ハサミ供養とは?有名な供養祭、通年・郵送で依頼できる神社お寺をご紹介

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錆びて切れなくなったハサミや、仕事で長年使ってきたハサミを処分するとき、「ゴミとして捨てるのは気が引ける」と感じる方は少なくありません。

特に美容師・理容師の方にとって、ハサミは技術を支えてきた相棒のような存在です。
最後に感謝を伝えてから手放したいという思いから、「ハサミ供養」を選ぶ方もいます。

ただし、ハサミは金属製のため、お焚き上げを受け付けている神社・お寺でも「燃えない物は対象外」とされていることがほとんどです。

ハサミ供養の行事も、理美容関係者向けに行われているものが中心で、一般の方が依頼できる場所は限られています。

本記事では、一般の方でも依頼できるハサミ供養の場所と、ハサミ供養の由来・「ハサミの日」についてご紹介します。

\ 迷ったらここ! /
ハサミ供養の依頼先
タイプ おすすめ依頼先 供養料 受付期間 受付日時
無料 関鍛冶伝承館「刃物供養祭」
岐阜県関市
無料
郵送の場合は送料のみ自己負担
通年
供養祭は例年11月8日(刃物の日)
回収ボックスに投函・郵送
一般の方も依頼できる/刃は紙で包んで出す
郵送 神社のお焚き上げ
佐賀県・祐徳稲荷神社
レタータイプS 1,980円〜
レター普通2,980円〜/ボックスタイプ7,480円〜/送料無料
通年
Webからの申し込みは24時間
いつでも発送できる
金属のハサミもそのまま送れる/個数制限なし

 

ハサミ供養とは?意味と由来

ハサミ供養 とは 意味

「ハサミ供養」とは、長年使ってきたハサミに感謝を込めて、神社・お寺などで供養してもらう儀式です。

ハサミは文房具としてだけでなく、散髪・裁縫・和裁・剪定など、さまざまな場面や職業で欠かせない道具です。

毎日手にしてきた道具ほど愛着が湧き、使えなくなったからといって、そのままゴミ袋に入れることに抵抗を覚えるのは自然な感覚といえます。

すべてのハサミを供養する必要はありませんが、次のようなハサミは、供養してから手放すと気持ちの区切りをつけやすくなります。

  • 美容師・理容師として長年使ってきた仕事道具のハサミ
  • 裁ちばさみ・和裁ばさみ・剪定ばさみなど、職人として愛用してきたハサミ
  • 故人が生前使っていた、形見のハサミ

 

ハサミ供養を依頼できる場所|供養祭・神社・お寺

ハサミ供養ができる場所・行事を4か所ご紹介します。

一般の方が通年で依頼できるのは、岐阜県関市の「刃物供養祭」です。回収ボックスへの投函または郵送で受け付けており、供養料もかかりません。

そのほかのハサミ供養の行事は、理美容関係者や主催団体の関係者を中心に行われているものが多く、参列やハサミの持ち込みができるかどうかは行事によって異なります。
一般の方が参加を希望する場合は、事前に主催者へ確認しておきましょう。

※開催日・受付方法は変わることがあるため、依頼前に各公式サイトや電話でご確認ください

依頼先 供養料 開催日 受付・会場 一般参加 郵送
関鍛冶伝承館「刃物供養祭」
岐阜県関市
無料
郵送は送料のみ自己負担
例年11月8日
刃物の回収は通年
回収ボックスに投函・郵送
関鍛冶伝承館の刃物供養塚で供養
◎ 通年受付 〇 可能
八坂神社 刃物神社「ふいご祭」
京都府京都市
要問い合わせ 例年11月8日
例祭「ふいご祭」の日
八坂神社境内の刃物神社
刃物の供養が行われる
△ 要確認 × 不可
八坂神社 美御前社「理容美容感謝祭」
京都府京都市
―
理美容関係者向けの祭典
例年11月第3月曜日 八坂神社境内の美御前社
一般の方は見学のみ
× 関係者のみ × 不可
増上寺「ハサミ供養」
東京都港区
要問い合わせ 例年8月3日
午後3時からの法要が恒例
増上寺でハサミを持参
主催:学校法人山野学苑
△ 要確認 × 不可

 

関鍛冶伝承館「刃物供養祭」|岐阜県関市

岐阜県関市は、700年以上の歴史をもつ刃物の産地として知られる町です。関市では、岐阜県関刃物産業連合会が中心となって、不要になった刃物の回収活動を全国規模で行っています。

回収された刃物は、例年11月8日の「刃物の日」に、関鍛冶伝承館の刃物供養塚の前に並べられ、神事によって供養されます。供養を終えた刃物は、リサイクル・リユースされる仕組みです。

今回ご紹介するなかで、一般の方が通年で依頼できる数少ない依頼先です。ハサミや包丁など、家庭で使わなくなった刃物をまとめて出せるうえ、供養料もかかりません。

依頼方法は、関市内の公共施設や全国の刃物販売店などに設置された「刃物回収ボックス」に投函するか、梱包して郵送するかのどちらかです。お近くに回収ボックスがない場合も、郵送であれば全国どこからでも依頼できます。

また、刃物供養祭と同じ日には、関市内で「刃物まつり」が開かれるのが恒例で、刃物の販売や包丁研ぎなど、刃物にまつわるイベントも楽しめます。

日時・料金
受付日時 通年 回収した刃物は、例年11月8日(刃物の日)の刃物供養祭で供養される
依頼・参加方法 回収ボックスに投函、または郵送 回収ボックスの設置場所は公式サイトの「刃物回収箱設置店一覧」で確認できる
持ち込み・郵送 持ち込み(回収ボックス)・郵送のどちらも可 郵送の場合は梱包し、品名に「不要刃物回収」と記載して送る
供養代・料金 無料 郵送の場合、送料は自己負担
主な対象品

ハサミ、包丁、鉈など、家庭や職場で不要になった刃物

美容・理容ハサミ 〇 可能 ハサミは回収対象の刃物として案内されている
裁ちばさみ・剪定ばさみ・文具ばさみ 〇 可能 サイズを問わず、さまざまな刃物が対象
セラミック製のハサミ・刃物 × 不可 セラミックの刃物類は受け入れ対象外とされている
その他対象外の品・注意点
  • 刃が飛び出さないよう、紙や段ボールで刃先を包んでから出してください
  • 回収された刃物は、供養後にリサイクル・リユースされます。手元に戻ることはありません
  • 郵送する場合、送料は依頼者の負担となります
  • 回収ボックスの設置場所は変わることがあるため、出かける前に公式サイトで確認しておくと安心です
開催場所・ホームページ

関鍛冶伝承館(刃物供養塚)
〒501-3857 岐阜県関市南春日町9-1
主催:岐阜県関刃物産業連合会(郵送先:〒501-3874 岐阜県関市平和通4-12-6)
https://seki-japan.com/recycle/

 

八坂神社 刃物神社「ふいご祭」|京都府京都市

京都・祇園の八坂神社は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)をお祀りする全国の八坂神社・祇園社の総本社です。

境内の末社「刃物神社」は、京都が刃物の産地として多くの名工を輩出してきたことから、「刃物の発祥地」として先人の遺業を称えるお社です。八坂神社の公式サイトでも、ご利益として「刃物供養」が挙げられています。

刃物神社では、例年11月8日に例祭「ふいご祭」が行われ、刃物の供養が執り行われます。「ふいご祭」は、鍛冶屋や刀工など、ふいごを使って鉄を扱う職人たちが古くからこの日に行ってきたお祭りです。

当日は刃物を持参すると、包丁を研いでもらえることもあるといわれています。ハサミを持ち込んで供養してもらえるかどうかは、事前に神社へ問い合わせておきましょう。

日時・料金
受付日時 例年11月8日(ふいご祭) 時間は公式サイトや電話で確認を
依頼・参加方法 当日、境内の刃物神社へ参拝 刃物の持ち込み可否は事前に問い合わせる
持ち込み・郵送 持ち込みのみ(要確認) 郵送での受付は案内されていない
供養代・料金 お問い合わせください ―
主な対象品

包丁・ハサミなどの刃物

包丁などの刃物 〇 可能 ふいご祭で刃物の供養が行われる
ハサミ △ 要確認 持ち込めるかどうかは事前に神社へ確認を
その他対象外の品・注意点
  • 刃物の供養が行われるのは、例年11月8日の「ふいご祭」の日です
  • 持ち込む場合は、刃先を紙や布で包み、ケースや箱に入れて運んでください
  • 境内は観光客が多いため、刃物の持ち運びには十分注意してください
開催場所・ホームページ

八坂神社 刃物神社
〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側625
https://www.yasaka-jinja.or.jp/

 

八坂神社 美御前社「理容美容感謝祭」|京都府京都市

同じ八坂神社の境内にある「美御前社(うつくしごぜんしゃ)」は、多岐理毘売命・多岐津比売命・市杵島比売命の三女神をお祀りする末社です。ご祭神が容姿端麗であったという言い伝えから、美容の神様として信仰を集めています。

社前に湧き出るご神水「美容水」は、肌に数滴つけると身も心も美しくなるといわれ、女性を中心に多くの参拝者が訪れる人気のスポットです。

美御前社では、例年11月第3月曜日に「理容美容感謝祭」が行われています。理美容関係者が集まり、長年使ってきたハサミへの感謝を伝えるとともに、技術の向上と業界の発展を祈る祭典です。

理美容関係者を中心とした祭典のため、一般の方がハサミを持ち込んで供養してもらうことはできませんが、境内で行われるため見学は可能です。美容師・理容師の方で参列を希望する場合は、所属する組合などに確認してみましょう。

日時・料金
受付日時 例年11月第3月曜日 美御前社の例祭(11月15日)とは別の日に行われる
依頼・参加方法 理美容関係者が参列 一般の方は境内から見学できる
持ち込み・郵送 一般の方の持ち込み・郵送は不可 ―
供養代・料金 ― 参列については主催団体へ確認を
主な対象品

理美容関係者が使ってきたハサミ

美容・理容ハサミ(関係者) 〇 可能 理美容関係者がハサミへの感謝を伝える祭典
一般の方のハサミ × 不可 一般の方は見学のみ
その他対象外の品・注意点
  • 理美容関係者向けの祭典のため、一般の方のハサミは受け付けていません
  • 見学する場合は、祭典の妨げにならないよう静かに見守りましょう
  • 美容水は飲用ではなく、肌につけるご神水です
開催場所・ホームページ

八坂神社 美御前社
〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側625
https://www.yasaka-jinja.or.jp/shrine_deity/utsukushigozensha/

 

増上寺「ハサミ供養」|東京都港区

東京・芝公園にある増上寺は、浄土宗の七大本山のひとつに数えられる大寺院です。徳川将軍家の菩提寺としても知られ、国の重要文化財に指定されている「三解脱門」をはじめ、歴史ある建造物が残されています。

境内には、ハサミを胸に抱いた珍しい観音像「聖鋏観音」が祀られています。美容家・山野愛子氏が願主となって建立されたもので、彫刻家・北村西望氏の作品です。

増上寺では、例年8月3日の「ハサミの日」に、学校法人山野学苑の主催による「ハサミ供養法要」が行われています。ハ(8)サ(3)ミにちなみ、午後3時から始まるのが恒例です。

法要には山野学苑の学生が参列するほか、供養したいハサミを持参した美容師や一般の方が参列したこともあります。参列を希望する場合は、事前に山野学苑へ問い合わせておきましょう。

日時・料金
受付日時 例年8月3日(ハサミの日) ハ(8)サ(3)ミにちなみ、午後3時から法要が行われるのが恒例
依頼・参加方法 法要にハサミを持参して参列 山野学苑の関係者が中心。一般の方の参列可否は事前に確認を
持ち込み・郵送 当日の持ち込みのみ 郵送での受付は案内されていない
供養代・料金 お問い合わせください ―
主な対象品

美容・理容ハサミなど、長年使ってきたハサミ

美容・理容ハサミ 〇 可能 理美容のハサミに感謝を伝える法要として始まった
一般の方のハサミ △ 要確認 参列できるかどうかは事前に山野学苑へ確認を
その他対象外の品・注意点
  • 法要は山野学苑の主催です。参列の可否や持ち込みのルールは、増上寺ではなく山野学苑へ確認してください
  • 聖鋏観音は、法要の日以外でも境内で参拝できます
  • ハサミを持参する場合は、刃先を包み、ケースに入れて運んでください
開催場所・ホームページ

大本山 増上寺
〒105-0011 東京都港区芝公園4-7-35
主催:学校法人山野学苑
https://www.zojoji.or.jp/

 

8月3日は「ハサミの日」

美容家・山野愛子氏が提唱した「ハサミの日」

8月3日の「ハサミの日」は、1977年に、美容家で学校法人山野学苑の創設者でもある山野愛子氏の提唱によって定められました。美容師にとって大切な道具であるハサミに感謝し、技術の向上を祈ることが目的です。

日付は、ハ(8)サ(3)ミの語呂合わせに由来します。

その後、東京・芝の増上寺にハサミを胸に抱いた「聖鋏観音」が祀られ、ハサミの日にはハサミ供養法要が営まれるようになりました。

 

文具メーカーが制定した「文具はさみの日」

同じ8月3日は、文具・事務用品メーカーのプラス株式会社が、文具はさみ市場の発展を目的に制定した「文具はさみの日」でもあります。

夏休みの工作などで、子どもがハサミを使う機会が増える時期であることに加え、数字の「8」を縦半分に切ると右側が「3」の形になること、ハ(8)サ(3)ミの語呂合わせになることが由来とされています。

 

ハサミを供養に出すときの注意点

刃先を包んで、けがを防ぐ

ハサミは、受け取る人や運ぶ人がけがをしないよう、刃先を厚紙や布で包み、テープでしっかり留めてから出しましょう。

郵送する場合は、刃が箱を突き破らないよう、段ボールや緩衝材で保護してください。持ち込む場合も、ケースや箱に入れて運ぶのが安心です。

 

汚れや髪の毛を落としておく

美容・理容ハサミには、髪の毛や油分が残っていることがあります。供養に出す前に、汚れを拭き取っておきましょう。

感謝を込めて手入れをしてから送り出すことで、気持ちの区切りもつけやすくなります。

 

お焚き上げでは受け付けていない寺社が多い

通年でお焚き上げを受け付けている神社・お寺でも、金属などの燃えない物は対象外としているところがほとんどです。

「お焚き上げ」「供養」と書かれていても、ハサミを受け付けてもらえるとは限りません。近くの寺社に依頼したい場合は、必ず事前に問い合わせましょう。