男の子の健やかな成長を願い、子どもの日に飾る「五月人形」。
- 子どもが成人した後、処分のタイミングが分からず、保管したままになっている
- 実家から古い五月人形が出てきて処分に困っている
という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか？
本記事では、五月人形の処分にお困りの方に向けて、処分・分別方法、人形供養の方法について詳しくご紹介します。
古い五月人形を処分したい。
でも、ゴミとして捨てるのは抵抗がある…
そんな方におすすめなのが、「神社のお焚き上げ」サービスです。
神社のお焚き上げなら、五月人形を箱に詰めて神社に送るだけ。
日本三大稲荷の一つに数えられる祐徳稲荷神社で、最短1.5ヶ月で供養・お焚き上げしてもらうことができます。
✅ ガラスケース、屏風など不燃物も受付可能
✅ 破魔弓、刀、鯉のぼりなど人形以外の物も受付可能
✅ クレジットカード、オンライン決済可
古い五月人形の処分にお困りの方は、ぜひ活用してみてください。
五月人形の処分・分別方法
五月人形は、一般の家庭ゴミとして自治体のゴミ回収に出すことができます。
その場合は、必ず地域の分別ルールに従って分別してください。
木や布など可燃性の素材でできている部分は「可燃ゴミ」、金属・プラスチックなど不燃性の素材でできている部分は「不燃ゴミ」に分別されます。
分別ができない場合は「不燃ゴミ」または「粗大ゴミ」として処分しましょう。
多くの自治体では、30cm四方を超える五月人形は、「粗大ゴミ」に分類されます。
ガラスケース、屏風、弓矢・刀などの処分・分別方法
● ガラスケース
ガラスケースから取り外し可能な場合は、できる限り分別して処分しましょう。
取り外し不可の場合は、そのまま「粗大ゴミ」として処分してください。
● 屏風
屏風の多くは木と紙でできており、「燃えるゴミ」として分別できますが、蝶番（板と板の連結部分）に金属が使用されている場合は、「燃えないゴミ」として処分してください。
● 台座
台座も木に漆を塗ったものが多く、金属がなければ「燃えるゴミ」。金属がついている場合は「燃えないゴミ」に分別できます。
● 弓矢・刀
弓矢、刀の多くは木と漆、布でできており、「燃えるゴミ」に分別できます。
金具がついている場合は、「燃えないゴミ」として処分してください。
＊いずれも30cm四方を超えるものは「粗大ゴミ」に分類される場合もあるので、自治体のルールを確認してください
五月人形が捨てづらい時は、「人形供養」がおすすめ
五月人形を処分しようと思っても、「捨てたら呪われるのではないか」という恐怖心からなかなか捨てられず、お困りの方もいらっしゃるかと思います。
そんな時には、神社・お寺に五月人形を持ち込み、境内で供養・お焚き上げしていただく「人形供養」がおすすめです。
処分する前に供養していただくことで、五月人形へ感謝の気持ちを伝えることができ、気持ちよく手放すことができます。
人形供養を依頼できる場所・方法としては、
- 人形供養祭・感謝祭に持ち込む
- 神社・お寺に直接持ち込み依頼する
- 人形供養サービスを利用する
といった選択肢があります。
ここからは、人形供養を依頼できる場所・方法について詳しく解説します。
人形供養祭・感謝祭に持ち込む
全国には、年に一度「人形供養祭」や「人形感謝祭」という形で人形供養を開催している神社・お寺があります。
近くに人形供養祭・感謝祭を開催している神社やお寺がないか探してみましょう。
人形供養祭・感謝祭では、雛人形・五月人形などの節句人形、日本人形、こけし、ぬいぐるみなど様々な人形の供養・お焚き上げを受け付けており、持ち込まれた人形は、寺社の境内で供養・お焚き上げされます。
開催場所によっては五月人形や鎧、兜が受付対象外となっている場合もあるため、必ず事前に対象品を確認しましょう。
供養代は寺社により異なりますが、1体あたり500〜3,000円程度。1箱あたり3,000〜1万円程度が相場となります。
ケース付きの五月人形は対象外となっているところが多く、追加料金がかかる場合もあります。
ケースを外せる場合は、外した状態で持ち込み、ケースが外れない場合は事前に対象品を確認してから持ち込むようにしましょう。
屏風などの道具類、雛壇も対象外となっている可能性が高いため、人形本体以外のものはご自身で処分する必要があります。
また多くの場合、対象品は人形本体のみ（兜も含む）となるため、屏風や台座、刀などの道具類はご自身で処分する必要があります。
神社・お寺に直接、人形供養を依頼する
全国には通年で人形供養を受け付けている寺社があります。
人形供養祭・感謝祭への持ち込みが難しい場合には、近くの神社・お寺に直接供養を依頼してみましょう。
中には郵送での供養を受け付けている寺社もあり、持ち込み・参列無しで供養を依頼することもできます。その場合、送料は依頼者負担となります。
供養代は寺社により異なりますが、1体あたり5,000〜1万円前後が相場となります。
「御志納」となっている場合は、1万円をのし袋（または白い袋）に入れてお渡しするのが通例です。
近年では環境負荷への配慮から不燃物を受け付けている寺社が少なく、人形本体（兜含む）以外の道具類（屏風・台座・刀など）は対象外となる場合が多いため、事前に確認してから依頼するようにしましょう。
日本人形協会の「供養代行サービス」を利用する
日本人形協会が行なっている「供養代行サービス」では、通年で郵送での供養を受け付けており、五月人形も対象となっています。
集められた人形は、毎年10月頃に東京大神宮で開催される「人形供養祭」で供養・お焚き上げされます。
供養代行サービスの利用手順は以下の通り。
- 電話またはWEBサイトで申込む
- お人形差し出しキットが送られてくる
- ぬいぐるみを箱に入れて発送する
- 同梱されている払込取扱票で料金を支払う
- 人形供養祭で供養が行われる
- 供養後、はがきでお知らせが届く
供養代は、ゆうパック料金込みで1箱あたり5,000円。
1箱の上限サイズは、3辺（縦＋横＋高さ）の合計が170cm以内、重量30kg以内となります。
対象品は人形本体のみ（兜も含む）のため、鎧や屏風・台座、刀などの道具類は受け付けていないためご自身で分別・処分する必要があります。
五月人形を送るだけ！「神社のお焚き上げ」サービス
- 近くに人形供養を依頼できる神社・お寺がない
- 神社・お寺に直接持ち込むのが難しい
- 今すぐ五月人形を供養したい
という方におすすめなのが、祐徳稲荷神社（佐賀県鹿島市）が行っている「神社のお焚き上げ」サービスです。
「日本三大稲荷」の一つに数えられる祐徳稲荷神社では、郵送での人形供養を通年で受け付けており、最短1.5ヶ月でお焚き上げをしてもらうことができます。
人形供養の申し込み手順は以下の通りです。
- 専用サイトから「お焚き上げキット」を購入する
- キットが自宅に届く
- 五月人形を専用封筒（または箱）に詰めて神社に送る
- 神社でご祈祷・お焚き上げが行われる
- お焚き上げ完了後、メールで「お焚き上げ証明書」と「ご祈祷動画」が届く
支払いにはクレジットカードやAmazonpayなどオンライン決済が使用できる他、送料も全て神社が負担してくれるので、自宅にいながら簡単に人形供養を依頼することができます。
「お焚き上げキット」は物の種類やサイズによって様々なタイプがあり、卓上サイズの五月人形であれば、「ボックスタイプ」のキットで、7,480円税込〜依頼可能です。
30cm四方を超える五月人形の場合、人形類専用のお得な「人形供養キット」（14,900円税込〜）がおすすめ。いずれも個数制限はなく、規定サイズ内であれば何点でも送ることができます。
＊人形供養キットは、人形本体（兜を含む）のみが対象品となります
ボックスタイプのキットは人形類以外のものも対象となっているので、ガラスケースや屏風、台座、刀などの道具類もまとめて供養したい方は、こちらのキットがおすすめです。
お守り・御札、鯉のぼりなど、人形以外のものも送れるので、他にお焚き上げしたいものがあれば一緒に送りましょう。
多くの寺社では不燃物を受け付けてもらえないことがほとんどですが、「神社のお焚き上げ」サービスではガラスケース、屏風、道具類などの不燃物も一緒に供養でき、分別・処分の手間が省けるのが嬉しいポイントです。
＊不燃物はご祈祷後、産業廃棄物として処理されます
古い五月人形の処分にお困りの方は、ぜひ「神社のお焚き上げ」サービスを活用してみてください。
五月人形はいつまで飾れる？捨てるタイミングは？
五月人形には「何歳まで飾る」といった明確な決まりやしきたりはありませんが、お子さんの成人をきっかけに処分を検討するご家庭が多いようです。
古くは、子供の身代わりになる存在として重宝されており、成人の儀式にあたる「元服」まで飾られていました。元服を迎える年齢は11〜17才頃であり、現在に置き換えると非常に早い段階で独り立ちする印象があります。
一人前となった男性には、身代わりである五月人形は不要であると考えられていたようです。
現代でも成人するという意味では、20才まで飾るケースが一般的でしょう。
近年は成人年齢が18才に引き下げられているので、その頃に処分しても問題ありません。年齢に関わらず、
- 就職したタイミング
- 一人暮らしを始めた
- 結婚した
など、お子さんの独り立ちをきっかけに処分する家庭も見られます。
処分するタイミングに迷ったときは、こうしたライフステージの変化と共に処分を検討するとよいでしょう。
五月人形のお下がりはNG？
本来、子供の身代わりとして飾る雛人形や五月人形のお下がりはご法度とされています。
五月人形の本来の目的として、子供の「身代わり」のために飾られる人形であることから、子供に降りかかる災難や厄を五月人形が背負っていると考えられています。
こうした背景を踏まえると、いくら親しい間柄だとしても、五月人形をお下がりとして譲ることは相応しくないでしょう。
とはいえ、必ずしも昔の風習に従う必要はありません。
五月人形は、決して安い買い物ではありません。子供が元気に育ってほしいという願いを込めて用意するものであり、気合いを入れて豪華なものを購入する方も多いでしょう。
よい品であればあるほど、処分してしまうのはもったいないと思うものです。できれば、兄弟や親族、近しい友人などに譲りたいと考える方もいるのではないでしょうか。
伝統を理解した上で、現代の暮らしに見合った取り入れ方をすることをおすすめします。
五月人形を人に譲りたい・売りたい場合
大切に飾ってきた五月人形を兄弟や親族などに譲りたい、もしくは必要とする方に譲りたい・売りたいと思う方も少なくありません。
基本的に、五月人形は子供の身代わりとなって災厄を請け負ってくれる存在ですので、そのまま別の人に譲ってしまうと、いわゆる「厄移し」という状態になり縁起のいいものではありません。
譲ってもらう側も気持ちよく受け取ることができないでしょう。
こうした背景を含めると、一度飾ったものを他人に譲る行為はおすすめできません。
とはいえ、昔のような厳密なしきたりに縛られる必要もないため、どうしても処分できない場合は神社やお寺で「厄払い」をしてから譲るようにしましょう。
譲った後のトラブルを防ぐため、譲る相手にも五月人形の謂れを理解してもらい、双方が納得した上でお下がりにすることが大切です。
処分せずにインテリアとして飾り続けてもOK
現代の五月人形は、純和風なものから洋風な家にもマッチするタイプまで様々なバリエーションがあります。デザインが気に入っていて処分したくないという方も多いでしょう。
一般的に、五月人形は子供が成人を機に処分するものですが、伝統を気にしない場合は自宅でインテリアとして飾り続けるのもひとつの手段です。
本人やご家族が納得した上で飾るのであれば、特に問題はありませんので、役目を終えた五月人形を大切に飾ってあげてください。
合わせて読みたい
コメント